暇なのか?

 心身の倦怠感、だるさ、覇気の無さ、眠気、諸々。これは春という季節の到来からくるものである。何度も書いているけれど季節の変わり目に敏感に反応するおれの心にからだは、、、虚弱なのかよくいえば繊細なのか。ヨーガでいうところのタマスの極みみたいな状態であった。あった、と過去形なのはこの間練習終わりでいつものように寝落ちしてクラッシック倶楽部のベートーベンのバイオリンソナタをなんとはなしに見ていた時のこと、特にその演奏や曲に感銘を受けたわけではないのだけれど、あ、これはスイッチ入ったなんという瞬間が自分でもわかった。別に文章にしなくてもみたいなことなんだけれども、まあ特に書くこともないので。そのかげでこうしてブログも書いているわけ。夜生活に戻り、本当に生活がシンプルになった。直に人と接するいう機会が殆どないし会う人もいつも同じ人。独りの時間が本当に長い、ある意味贅沢なことである。友人であったり、家族だったり子供だったり身内であっても、身内だからこそ自分のことは差し置いてでも時間を割かなければならない状況というのは煩わしさでもあり、喜びでもあるのだろう。こんな内容だが、先日母から筍が届いた。しかも調理してくれているやつ。美味しい、実家の味がする、感謝。またビール送ります。

※タマス、サッドヴァ、ラジャス、精神・心の状態を現す用語。グナと呼ばれる。これらがプラクリティ(人間の意識や感情、感覚器官や肉体器官を作り出す)をダンスさせて、非顕現で無とか空の状態であったプルシャを振り向かせて、プルシャがプラクリティをみてしまったことによりこの世界があらわれた。この世界はプラクリティが作った幻である。この幻の世界は苦しみにみちている。何故かというと心や感情があるために生まれる、悩み苦しみ喜び。煩悩。病気などの心身的苦痛。そこでヨーガスートラの編纂者であるパタンジャリは、こう仰せた。「ヨーガとは心のはたらきの消滅である」そうすることで、プラクリティを見る前の何も無い状態プルシャに戻りましょう、幻をみるのをやめて、輪廻からの解脱を目的とする。そのための方法がヨーガスートラには書かれている。大雑把にしかまだ説明できないのだけれどわかるかな?というヨーガスートラ、ヨーガの根本教典を勉強中。感情や煩悩なんていうのは人間を人間たらしめているのは間違いないのだが、確かにいちいち怒ったり、悲しんだりり、面倒だなと感じることは自分にはある。憂き世思考な自分にはパタンジャリがいうことはよくわかる。否が応でも湧いてくる感覚を鈍らせ鈍らせ、麻痺させていればそれは楽だ。そうするための手段に音楽がありチャリがあり、ヨーガもこうしてあったとういう話。瞑想だな、瞑想。注、だからといって解脱したいわけではない。考え方としてわかるな、面白いなと思うし、生きるにあたって活かせる部分もある。追記しておくと今現在行われているヨーガの殆どはこの後にでてくる、ハタヨーガにあたるそう。

 これを書きながらテレビではドビュッシーが流れているんだけれども、前回の投稿に引き続き現代音楽、前衛音楽関連の本を面白く読んでいた。いたというのも今は上記したヨーガスートラをよんでいるから。高橋悠治という怪物/青柳いづみこ、きっかけの音楽/高橋悠治、卵のように軽やかにサティによるサティ/エリック・サティ、ミュージック「現代音楽」を作った作曲家達/ハンス・ウルリッヒ・オブリスト。まあどの本にも必ずでてくるドビュッシー。何枚か作品持っているし勿論聴いたんだけれど、まったくといっていいほど記憶にないからまだよくわからなかったのだと思う。なのでドビュッシーに関して書けることは現代音楽において欠かせない人なんだろうなという認識でしかない。ぶっちゃけたところ、これらの本を読むにあたって割とどんな音楽かはどうでもよくて、文章から音を妄想するのがいいんだ。作曲家達の思想、音楽に対する批評、取り組み、捉え方、扱い方を知ることが驚きという喜び。ただし自分に彼らのように音楽を作ったり演奏出来るかというとそれはまた別の話。やろうとすると音だすのを止めてしまいそうな危うさを感じる。実際今まである曲を全部録音しミックスも完了し、あとは音に関してマスタリングのみになっている今、これからどんな音をだそうかなと考えることもしばしば。出したい音を出してみればいいのだろうけれど、そこに思考が入ってくるとややこしくもあり楽しくもあり。独りだということを最初にえらく書いたけれど。一緒に演奏する人があと二人いるので、おれが独りで悶々とする必要は無い。無いがこんなことを考えたんだと二人に話すかどうかもわからないし、二人が仮にこれを読んだとしても反応があるかどうかもわからない。そこは強要はしない。なるようにさせる。今日は練習終わり、皆で食べた回転寿しは美味しかった。明日はライブ、繰り返される日常の中にこういう非日常があるからこその快楽ではないか。というわけでやるべきこともあるし、やりたいこともまだある。

 あ、最後にミュージック「現代音楽」を作った作曲家達よりすごく印象に残った言葉を引用しておく、「ハーモニーとは聴くことで、関係性を感じとることについてです。聴くことを通じて関係性を感じとること、それこそが私が考えるハーモニーと考えるものです。」ポーリン・オリヴェロス ベリナイス!

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